個人向け社債として、株式会社三井住友フィナンシャルグループ第16回無担保社債が発売されます。
詳細を確認してみましょう。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)の詳細
- 発行総額:360億円(3月1日決定)
- 申込単位:100万円
- 仮条件利率:年1.40%~2.00%
- 正式利率:年1.667%(3月1日決定)
- 払込金額:各社債の金額100円につき金100円
- 償還金額:各社債の金額100円につき金100円
- 年限:10年
- 申込期間:2023年3月2日から2023年3月15日
- 払込期日:2023年3月16日
- 償還日:2033年3月16日
- 利払日:毎年3月16日及び9月16日(初回は2023年9月16日)
- 引受会社:SMBC日興証券、野村證券、SBI証券
- 取得格付:A+(R&I)、A+(JCR)
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)の引受額(販売額)
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
SMBC日興証券株式会社 | 32,000百万円 |
野村證券株式会社 | 3,000百万円 |
株式会社SBI証券 | 1,000百万円 |
合計 | 36,000百万円 |
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)の発行情報ソースはこちらです
各証券会社のチラシは以下のとおりです。
- 株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)|SMBC日興証券(PDF)
- 株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)|SBI証券
- 株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)|野村證券(PDF)
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能で。
SBI証券での購入方法
インターネットで申込となります。
SBI証券
国内最大規模のネット証券会社であり、手数料は最安値水準かつ圧倒的な取扱商品を取りそろえ、さらに使い勝手の良いうえに独自のサービスを常に提供するSBI証券。口座開設数が400万口座を突破したうえに、国内株式の個人の売買代金の4割はSBI証券からの発注と圧倒的な強さを誇ります。
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野村證券での購入方法
本店・支店での取引が可能です。
株式会社三井住友フィナンシャルグループとは?
メガバンクである三井住友銀行を傘下に持つ三井住友フィナンシャルグループは、日本の3大金融グループの一角を担う持株会社です。
三井住友カード、SMBCファイナンスサービス、SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、三井住友ファイナンス&リース、関西アーバン銀行、SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス、モビット)、SMBC信託銀行(三井住友銀行100%子会社)などを実質的に支配しています。
三井住友信託銀行やを傘下に置く三井住友トラスト・ホールディングスと名前が混同されがちですが、直接の資本関係はありません。
経営的にも両社は独立しており、同じ三井グループや住友グループであっても案件によっては対立することもありますので、間違えないようにしましょう。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債における劣後特約とは?
詳しく解説すると、破産など法的に財産を整理する必要が生じた場合に、他の債権の返済が終わってから、返済を受ける債権に付けられる特約です。つまり、同順位の債権が40万円と60万円あり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者には4万円の弁済、60万円の債権者には6万円の弁済と、同順位債権間は、等比率での弁済となります。
一方、40万円の債権と、60万円の劣後特約債権があり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者は10万円の弁済、60万円の劣後特約債権者は弁済されないという悲惨な結果になります。
このように、他の返済が終わってから返済される=劣後ということで、劣後特約と呼ばれ、債権の弁済順位が低いかわりに高い利率を享受できるというメリットがあります。
実質破綻時免除特約とは?
預金保険法126条の2に規定される特定第2号措置(金融機関が自身の財産をもっても債務を完済できない事態が発生する恐れが生じたり、債務の支払停止や停止する恐れのある金融機関に対して、金融市場その他の金融システムの著しい混乱が生ずるおそれがあるとみとめられた場合のみ、内閣総理大臣が実施できる資金援助などの措置)に該当した場合に、その特約が付保された社債を発行した発行元は、元利金や利息の支払などの義務を全て免除される特約です。
破綻一歩前でも、預金保険法126条の2に規定される特定第2号措置が講じられた場合は、社債の元金はこの特約により償還されません。
検討すべきは信用リスク分の金利プレミアム
社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)のリスクプレミアムの検討
今回紹介した株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)の利率は仮条件中央値において年1.667%です。
メガバンクの定期預金利率は0.002%ですので、約833倍の利率となり、十分にリスクプレミアムはあると考えられます。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ 第16回無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)は購入すべきかどうか?
利率は高く魅力的ですが、債券利率は今後さらに、上昇する可能性があります。
10年以上も投資することから、償還時の社債利回り環境は予想不可能ですが、途中で換金する場合は、利率上昇局面においては元本を大きく棄損する可能性があります。
よって、投資する場合は償還までの間に絶対に使うことのない資金であることが絶対条件でしょう。
余剰資金が多額にある方ならば、分散投資の一環として投資しても良いでしょうが、期間の長さからいって万人向けといは言い難い社債です。
【参考】株式会社三井住友フィナンシャルグループ第15回期限前償還条項付無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付も発売します。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ第15回期限前償還条項付無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付も同時期に発売となります。
詳しくは以下のページをご覧下ください。
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株式会社三井住友フィナンシャルグループ第15回期限前償還条項付無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)が3月2日から発売開始【10年債、当初5年利率1.168%】
個人向け社債として、株式会社三井住友フィナンシャルグループ第15回期限前償還条項付無担保社債が発売されます。 詳細を確認してみましょう。 株式会社三井住友フィナ ...