個人向け社債として、三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債が発売されます。
詳細を確認してみましょう。
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)の詳細
- 発行総額:20,000百万円
- 申込単位:100万円
- 仮条件利率:年1.35%~2.15%
- 正式利率:年1.927%(8月29日決定予定)
- 払込金額:各社債の金額100円につき金100円
- 償還金額:各社債の金額100円につき金100円
- 年限:10年
- 申込期間:2024年8月30日から2024年9月13日
- 払込期日:2024年9月17日
- 償還日:2034年9月19日
- 利払日:毎年3月19日及び9月19日(初回利払い日は2025年3月19日)
- 引受会社:大和証券、野村證券、SMBC日興証券、岡三証券、東海東京証券、SBI証券、楽天証券
- 取得格付:A+(R&I、AA-(JCR)
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)の引受額(販売額)
各社の引受額(販売額)は以下のとおりです。
引受人の氏名又は名称 | 引受金額 |
---|---|
大和証券 | 9,300百万円 |
野村證券株式会社 | 6,700百万円 |
SMBC日興証券株式会社 | 2,400百万円 |
岡三証券株式会社 | 800百万円 |
東海東京証券株式会社 | 400百万円 |
株式会社SBI証券 | 300百万円 |
楽天証券株式会社 | 100百万円 |
合計 | 20,000百万円 |
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)の購入方法
証券会社ごとに購入方法を紹介します。
大和証券での購入方法
「ダイワ・コンサルティング」コースの方は、取扱店に来店しての取引が可能です
「ダイワ・ダイレクト」コースの方は、取扱店に来店しての取引か、コンタクトセンターでの注文が可能です。
野村證券での購入方法
本店・支店での取引が可能です。
SMBC日興証券での購入方法
総合コースであれば、支店及びパソコンでの取引が可能です。
ダイレクトコースでの取扱いもパソコンでの購入は可能で。
岡三証券での購入方法
詳細は店頭でご確認ください。
東海東京証券株式会社での購入方法
特にインターネットなどでの告知はしておりませんので、直接店頭でご確認ください。
SBI証券での購入方法
インターネットでの取引となります。
SBI証券
国内最大規模のネット証券会社であり、手数料は最安値水準かつ圧倒的な取扱商品を取りそろえ、さらに使い勝手の良いうえに独自のサービスを常に提供するSBI証券。口座開設数が400万口座を突破したうえに、国内株式の個人の売買代金の4割はSBI証券からの発注と圧倒的な強さを誇ります。
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楽天証券での購入方法
インターネットで申込となります。
三井住友トラスト・ホールディングスとは?
2011年に三井住友信託銀行と中央三井トラスト・ホールディングス(傘下に中央三井信託銀行と中央三井アセット信託銀行を持つ)が経営統合により設立された銀行持株会社であり、現在は、三井住友信託銀行を傘下に置きます。
三井住友銀行を傘下に持つ三井住友フィナンシャルグループと名前が混同されがちですが、直接の資本関係はありません。経営的にも両社は独立しており、同じ三井グループや住友グループであっても案件によっては対立することもありますので、間違えないようにしましょう。
最近の三井住友トラスト・ホールディングスの話題は、ダイナースクラブカードを運営しているシティカードジャパンを買収したことでしょうか。現在もダイナースクラブカード所有者限定の定期預金キャンペーンを三井住友信託銀行が実施してます。
社債のリスクについて
信用リスク
発行元が破綻した場合は、預けたお金が戻ってこない可能性があります。最悪全額償還されないケースもありえます。
流動性リスク
償還日前までに、自身の都合によりお金が必要となり、市場等で売却する場合、流動性が低いことから、適正な価格よりも若干安い金額で売却しなければならない可能性があります。ようするに火急のお金が必要なので足元を見られるということです。
価格変動リスク
償還日まで保持していれば関係ないのですが、償還日前までになんらかの事情で売却する必要が生じた場合、市場で売却することになりますので、額面の金額よりも高い金額で売却、もしくは低い金額で売却するといった価格変動するリスクがあります。
社債における劣後特約とは?
詳しく解説すると、破産など法的に財産を整理する必要が生じた場合に、他の債権の返済が終わってから、返済を受ける債権に付けられる特約です。つまり、同順位の債権が40万円と60万円あり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者には4万円の弁済、60万円の債権者には6万円の弁済と、同順位債権間は、等比率での弁済となります。
一方、40万円の債権と、60万円の劣後特約債権があり、破綻したときの債務者の財産が10万円しかない場合は、40万円の債権者は10万円の弁済、60万円の劣後特約債権者は弁済されないという悲惨な結果になります。
このように、他の返済が終わってから返済される=劣後ということで、劣後特約と呼ばれ、債権の弁済順位が低いかわりに高い利率を享受できるというメリットがあります。
実質破綻時免除特約とは?
預金保険法126条の2に規定される特定第2号措置(金融機関が自身の財産をもっても債務を完済できない事態が発生する恐れが生じたり、債務の支払停止や停止する恐れのある金融機関に対して、金融市場その他の金融システムの著しい混乱が生ずるおそれがあるとみとめられた場合のみ、内閣総理大臣が実施できる資金援助などの措置)に該当した場合に、その特約が付保された社債を発行した発行元は、元利金や利息の支払などの義務を全て免除される特約です。
破綻一歩前でも、預金保険法126条の2に規定される特定第2号措置が講じられた場合は、社債の元金はこの特約により償還されません。
検討すべきは信用リスク分の金利プレミアム
社債を購入を考える場合に、比較検討すべきは、1000万円まで元本とその利息が保証されている定期預金の利息に比べてどの程度高いのかということです。つまり、信用リスク分のプレミアム(金利に上乗せ)がついた金利が上乗せされているかどうかです。
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)のリスクプレミアムの検討
今回紹介した三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)の利率は年1.927%です。
メガバンクの10年もの定期預金利率は年0.3%ですので、6倍以上の利率となり、十分にリスクプレミアムはあると考えられます。
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第22回無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)は購入すべきかどうか?
利率は高く魅力的ですが、債券利率は今後上昇する可能性があります。
10年以上も投資することから、償還時の社債利回り環境は予想不可能ですが、途中で換金する場合は、利率上昇環境においては元本を大きく棄損する可能性があります。
よって、投資する場合は償還までの間に絶対に使うことのない資金であることが絶対条件でしょう。
余剰資金が多額にある方ならば、分散投資の一環として投資しても良いでしょうが、期間の長さからいって万人向けといは言い難い社債です。
【参考】三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第21回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)も発売
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第21回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)も同時期に発売となります。
詳しくは以下のページをご覧下ください。
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三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第21回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)が8月30日から申込開始【当初5年利率1.475%、10年債】
高利の個人向け社債として、三井住友トラスト・ホールディングス株式会社第21回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)が発売されます。 ...